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ネットにプライバシーと言論の自由はあるか?:DMCAとリバースエンジニアリング
(2008/11/26公開)
DMCA関連訴訟事件
1998年に成立したDMCAでは、著作物やそのほかのデジタル知的財産に埋め込まれたアクセス制限を回避することが違法とされる。幾十もの企業は、広範な対象を扱う同法を根拠に、数多くの活動を撃退してきた。対象とされた活動は、保護を回避し著作物を盗もうとする試みから、より現実的には、ハードウエアないしソフトウエアを保護回避し、リバースエンジニアリングによって相互運用性を高めたり、当初顧客が購入した製品の公正利用を図ったりすることまで多岐にわたる。
フォン・ローマン氏によれば、事業プロジェクトや小企業において購入したソフトウエアやハードウエアを最大限に活用しようとする努力はしばしば、DMCAによって挫折させられてきた。これらの組織は、厄介なデジタル著作権管理(DRM)でがんじがらめの「技術的生態系」にいわば閉じ込められ、ITスタッフがソリューションを開発するための法的手段を大抵持っていない。
フォン・ローマン氏はこう説明する。例えば数年前、EFFは次のケースを法廷に持ち込んだ。あるデジタルストレージベンダーが製品システムに保守管理コードをインストールした。このDRMメカニズムにより、ベンダーから派遣される保守修理スタッフしかシステムにアクセスできない。そこで被告は外部業者を雇って制限回避ソフトを作らせ、ベンダーから購入したシステムを自社スタッフがいじれるようにしたのだ。
「保守管理コードはすでに作動していた。被告はただプロトコルを解明するためのリバースエンジニアリングを必要としていた」と、フォン・ローマン氏は述べている。ベンダーはDMCA違反でこの顧客を訴えた。だが、EFFの努力により、著作権侵害はなくDMCA違反にはあたらないとの判決が下された。
「これこそDMCAが競争阻害的に適用された例であり、本来のあり方ではないとわれわれは考える。リバースエンジニアリングの禁止は特に問題だと思う。これでは悪質なリバースエンジニアリングだけでなく、裁判所が合法と繰り返し認定した、互換性および相互運用性を確保する業務さえも禁止されてしまう」と、同氏は述べている。
先ほどの事例でEFF側の主張が通ったのは、リバースエンジニアリングを特に禁止するエンドユーザー用使用許諾契約に顧客が署名していなかったからだ。裁判所にとって、これらの事例における問題はもっと複雑だ。
フォン・ローマン氏はこう続けている。「DMCAの解釈を簡単に説明する方法はないと思う。これが問題をややこしくすると同時に、正当な相互運用性の業務に携わる人々が、実際の仕事よりも弁護士に相談するほうに時間に費やしている理由の1つだ。リバースエンジニアリングを禁止するエンドユーザー用使用許諾契約が結ばれていたら、お先真っ暗だ。同契約書でYESを選択したのなら、リバースエンジニアリングする時は危険を覚悟していただきたい」。
悲しいかな、実業界では必要な水準をはるかに下回る相互運用性の元で仕事をすることを余儀なくされる。だからこそ、EFFはこうしたケースを監視し、この分野の法整備に貢献すると同時に、技術投資における一層の柔軟性を切実に必要とする実業界を代弁して行く。
「こうした状況にある多くのユーザーが無力感を抱いているに違いない。選択肢がないのだ。これらのツールは大抵、有効なマイグレーションパスを提供しないし、ベンダーの変更もしにくい。競争阻害的で顧客をいわば閉じ込める仕掛けがほかにもあるのだ」とフォン・ローマン氏は説明している。
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