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ネットにプライバシーと言論の自由はあるか?:EFFの取り組み
(2008/11/25公開)
電子フロンティア財団、未整備のオンライン分野を監視
特許荒らしに対する措置から、開発者の権利の確立やオンライン人権擁護まで、電子フロンティア財団(EFF)は、法と個人の権利と技術慣行とをめぐるグレーゾーンの整備を目指す組織だ。この非営利組織は、インターネット上の個人のプライバシーと言論の自由を守る18年間の戦いに対して、平凡な管理者からハイテク経営者まで多方面から称賛を得てきた。これら賛同者がきっと知らないのは、EFFが自らの事業利益も考慮に入れているということだ。
EFFは人権擁護で最もよく知られているが、広範にわたるその現状改革主義また訴訟行動は、言論の自由のみならずイノベーションの自由も促進することにより広くITショップやIT企業に恩恵を施してきた。
多くのIT専門家はすでに、オンライン人権擁護の面で電子フロンティア財団が果たしてきた役割を認識しているに違いない。
EFFはITやエンターテインメント業界の大企業に対して訴訟を起こすことで知られるが、同財団の指導者たちは「ビジネス支持派、自由イノベーション派」を公言する。確かに、その業務の大半は技術開発に携わる技術者や企業にとって有益だ。
「われわれは、知的所有権紛争に巻き込まれたGoogleそのほかのインターネット関連企業などに代わり、数多くの弁論趣意書を提出してきた。その一方で、個人情報保護方針などの分野でそれらの企業を訴えることもある。だから、相手にするのが大企業か小さな企業か、立場のある人間か新参者かどうかは関係ない。われわれにとって重要なのは関係する原則だ」と語るのは、知的所有権分野を担当するEFFの上級社内弁護士フレッド・フォン・ローマン氏だ。
歴史と理念
弁護士やアナリスト、IT専門家の率いるEFFは、次の原則を掲げて設立された。フォン・ローマン氏によれば、それらは現在の組織の行動にも脈々と受け継がれている。
「EFFの設立理念は現在どんな問題に取り組む際にもその基盤となる。その理念とはすなわち、憲法で保障された人権がサイバースペースで決して侵害されないようにすることだ」と、EFFの法務責任者であり同財団の構想者の1人シンディー・コーン氏は述べている。
この団体では、注目を浴びる訴訟や防衛訴訟を通じて行動を起こす訴訟チームが最もよく知られている。
「彼らの訴訟行動は、知的所有権の人権上の意味とそれが技術や業界にどう適用されるかという問題におけるすき間を埋める役割を果たしている」とロビー団体パブリック・ナレッジのスタッフ弁護士シャーウィン・サイ氏は述べた。同団体は、訴訟ではなく立法活動を通じてEFFと同様の原則を推進している。
EFFの努力によって確立された判例法や判例は広範に及ぶ。例えば、言論の自由の対象として、コンピューターコードを法廷で受け入れられるものとして確立したのはEFFの弁護士が最初だった。同財団はこれまで何度も、無数のオンラインコンテンツ訴訟で弱者を困らせようとするRIAA(全米レコード協会)とMPAA(米国映画協会)に対して裁判所が不利な判決を下すよう圧力をかけてきた。さらに連邦政府による令状なしの通信傍受計画の進展を阻止すべく、強気の姿勢を見せている。
EFFの弁護士にとって、言論の自由と著作権の問題が最優先事項であるとはいえ、自由なイノベーションに影響する知的所有権(IP)と特許法にも相当の関心を注いでいる。
「著作権法と知的所有権法はイノベーションを促進するために用いるべきであり、これを抑制するようであってはならないという点において、われわれとEFFの考えは共通していると思う。創作者は報われるべきだ。ところが、そうした法律がイノベーションや創造性を妨げているケースがあまりにも多い」と、サイ氏は語っている。
イノベーションを促進するためのこうした闘いは実に多分野に及ぶが、IT技術の開拓者たちや、技術集約的な企業に関係しそうなのは、次の3カテゴリだ。リバースエンジニアリングを防止するデジタル・ミレニアム著作権法(DMCA)の乱用との闘い;甚だしい特許荒らしそのほかの特許制度の不正操作との闘い;そして、コンピューターセキュリティー研究者間の無料情報交換のための闘い、である。
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