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購入 vs. 構築:迷った時には原則に従え!
(2008/11/06公開)

市販ソフトウエアのカスタマイズの問題

 COTS(commercial off-the-shelf:市販)ソフトウエアは、カスタマイズされたものであっても、最初から設計されて開発されたカスタムのプログラムと比較して企業独自のニーズや課題との適合度がおそらく低いでしょう。さらには、これらの要求に応じてカスタマイズ可能な市販ソフトウエアが見つかるかそれ自体が問題です。このため、ほかの機材を制御するために複雑な業界の処理からデータを収集し、監視する必要がある場合、多くのカスタマイズを行わずに使用できる市販パッケージを見つけるのは困難でしょう。もし見つかったとしても、期待するように動作するとは限りません。かなりの部分において、市販パッケージとその動作に合わせて、企業での作業のほうを変更することが必要となると考えられます。しかし、最初から新しいソフトウエアを作成する場合は、希望と一致する動作を行うことが保証されます。

 また、市販のソフトウエアパッケージは一般に、即座に入手して導入できます。市販のパッケージにカスタマイズを加える必要がある場合、そのカスタマイズの分量に応じて、導入に必要な時間は長くなります。しかし、最初からソフトウエアシステムを構築する場合、ほかのいずれのソリューションよりもはるかに長い時間を要することはほぼ確実です。

 ここで、最初の問題に戻ります。市販ソフトウエアの購入と、カスタムのソフトウエアを作成するのと、どちらが適切な方法でしょうか。上に示した要因、つまりコスト、適合性、開発期間によって適切なソリューションを採用するのが適切と思えるかもしれません。また、当然のことながら、商用のソフトウエアが存在しない場合は、カスタムのソフトウエアを作成する以外に方法がありません。しかし、この記事の最初に示した例のように選択が可能な場合、ビジネスの状況に基づいて決定を行うために便利な規則があります。

・システムがビジネスのための基本条件であれば、購入するべし
・システムにより競合他社よりも優位点が得られる場合、作成するべし

 説明しましょう。どのような業界の企業でも、一連の基本的なIT機能が必要となります。これには、標準的なデスクトップの生産性アプリケーション、財務アプリケーション、オペレーティングシステム、システム管理ソフトウエア、開発ツール、そのほかが含まれます。業界に固有のソフトウエアも含まれる可能性があります。これらのアプリケーションを自社用に作成するのは無意味です。自社の要求と予算を考えて最適な市販のパッケージを購入し、社内の運用をアプリケーションに合わせるのが適切です。このようなアプリケーションのカスタム版を作成するために時間と費用を投じても、無駄となるだけでしょう。

 これに対して、ビジネスのある要因について、競合他社と比較した優位点が得られる可能性もあります。例えば、顧客向けのシステムで新しい製品や機能を迅速に導入できるようにすること、重要な化学製品の製法、各種の財務文書が関連する一連の複雑なトランザクションなどが考えられます。このような状況では、カスタムまたは半カスタムのソリューションを作成するための時間と費用が、十分に引き合うものとなる可能性があります。これは同時に、競合他社が同じソフトウエアを購入することはできず、社内で独自に作成せざるを得ないため、自社と比較して後手に回るということも意味します。

 それでは、この記事の最初に示したシナリオでは、企業はどうすべきでしょうか。おそらく、答えは「購入」でしょう。QRSAppと同等な、最良の商用アプリケーションを購入するのが最適と思われます。おそらく、一部のカスタマイズを行うことになるでしょう。これは、QRSAppと同等な自社用のソフトウエアを最初から開発するよりも適切なソリューションです。開発に必要な時間、予算、ITリソースは、競合上の優位点を得るための別のカスタムシステムに振り分けることができます。

 自社でのソフトウエア導入について決定する場合、このような点に留意するようにしてください。

(原文掲載:2008年8月27日)

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Originally appearing in the U.S. Edition of Baseline. All Rights Reserved.