Information Technology Planning, Implementation and IT Solutions for Business - Baseline
かつてのギークたちの行く末
(2009/03/03公開)
オールドギークの果たす新たな役割
中高年の専門家は、安定性・耐久性の高いソフトウエアをつくり出す鍵となりうるか?
英語に「ギーク(geek)」という言葉がある。褒める意味ではなく、電子機器を愛用し、新しいテクノロジーに魅了され、あるいは取り付かれさえしている人々一般を指す。
いつしかこの呼称は、専らIT分野の人々のみを指して使われるようになった。ITプロフェッショナルたちはやがて、このニックネームを名誉のしるしとみなすようになる。かつては引っ込みがちな天才マニアとして冷笑されていたギークたちこそ、コンピューターチップにかかわるあらゆる業界を作り上げたのである。
だが、コンピューターおよびエレクトロニクス産業を作り上げた先駆的なギークたちはどうなったのか。金融機関や産業施設の地下室を埋め尽くす巨大マシンの開発に携わったCOBOLやPL/Iのプログラマーは今どこにいるのか。国家のメインフレームコンピューターシステムの運用に何年も携わり、制御盤にへばりついて大量演算やディスク操作を行った技術者たちは一体どこへ行ったのか。
すでに引退した者や引退を間近に控えた者も多いが、大半はバリバリの現役であり、事業を経営したり、コンサルティングを行ったりしている。彼らはあらゆる産業で要職を占めている。これら中高年のギークたちは、過去50年間に開発されコンピューターシステムに導入されてきた、あらゆる業務上ならびにシステム上の知識を有している。
現在、われわれが使用するテクノロジーおよび開発プラットホームではあまりにも頻繁に障害が発生するため、「Control + Alt + Delete」操作を実行するのは日常茶飯事だ。もちろん、近年のシステムはずっと使いやすくなったし、Webと一体化もしている。複雑さはケタ違いで、その内容は以前の基本コードの何倍にも相当する。だが、以前と同じほどの安定性があるだろうか。これらは、ウイルスやハッカー攻撃に対して脆弱(ぜいじゃく)である。セキュリティー対策が基本設計に組み込まれておらず、アドオンとみなされているからだ。しかも、そのアドオンにしばしば難があるのだ。
旧COBOL、PL/Iそのほかの古いコードセットに、近年のWebベースのコードおよびJavaを加えると(言うまでもなくコンピュータープロセッサの動作を可能にするファームウエアコードを含む)、世界中で2、3兆行のコードが存在すると推定される。
中高年ギークたちの力が不可欠なのはこの分野だ。各種システム、特に古いシステムでの経験を持つ彼らの存在は、世界のITインフラに決定的に重要であり、現に彼らはそのメンテナンスに携わっている。彼らが引退するにつれて、新世代のギークたちに古いコードを教えるか、または数兆行のコードを書き換えるかしなくてはならない。
Copyright © 2008 Ziff Davis Enterprise, Inc.
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